2005-12-24 「無防備都市攻撃」発言:条例制定請求の市民ら、撤回求める
長くなりそうなので別枠。
「無防備都市攻撃」発言:条例制定請求の市民ら、撤回求める 【 みなぎね5.1 】 【Society】
…言いたいことはたくさんあるけど、とりあえず簡単に調査。
まず例によってググる。
無防備地域宣言 - Google 検索
無防備地域宣言運動全国ネットワーク トップページ
無防備地域宣言運動全国ネットワーク 無防備全国ネットとは
…ここだな。
まずは、無防備地域宣言の定義を調べる
『1.はじめに~無防備地域宣言(運動)とは
ジュネーブ条約追加第一議定書(1979年)第59条は「 いかなる手段によっても紛争当事国が無防備地域を攻撃すること」を禁止し、その 無防備地域に4つの条件をあげている。
(a)すべての戦闘要員並びに移動兵器及び移動軍用設備は、撤去されていなければならない。
(b)固定の軍用施設又は営造物を敵対目的に使用してはならない。
(c)当局又は住民により、敵対行為がなされてはならない。
(d)軍事行動を支援する活動が行われてはならない。』
…要するにアレか。
1.「無防備地域宣言」に成功。
2.ジュネーブ条約によって、いかなる手段によっても攻撃されないぞ、わしょーい。
3.世界の地域全てが、無防備地域宣言すれば世界は平和になるんじゃね?
4.お前、マジで頭いいな。
…といった感じか。
ああ、なんて隙の多い理屈なのだ。
だいたい、ジュネーブ条約うんぬん書いてあるのに、肝心のジュネーブ条約の本文が記載されていないのは、情報をきちんと開示していないのではないか?
…というわけで、ジュネーブ条約についてググる。
ジュネーブ条約 - Google 検索
ぱっとした結果が出てこない。
Birth of Blues:無防備地域宣言について、ジュネーブ条約を調べたら唖然・・・
…というブログを発見し、外務省へのジュネーブ条約への直リンクPDFファイルを確認したので、(直リンクではちと不安なので)外務省のホームページへ移動。
外務省ホームページ(日本語):トップページ
外務省ホームページ(日本語):ジュネーヴ諸条約第一追加議定書
はい、発見。
ジュネー「ヴ」なので、ググッても検索結果がよくなかったらしい。まぁいいや。
では、「1949年8月12日のジュネーヴ諸条約の国際的な武力紛争の犠牲者の保護に関する追加議定書(議定書 I) (略称 ジュネーヴ諸条約第一追加議定書)」の59条を確認してみる(PDFファイル 74-75P)。
***以下、全文引用***
第五十九条 無防備地区
1 紛争当事者が無防備地区を攻撃することは、手段のいかんを問わず、禁止する。
2 紛争当事者の適当な当局は、軍隊が接触している地帯の付近又はその中にある居住地区であって敵対する紛争当事者による占領に対して開放されるものを、無防備地区として宣言することができる。無防備地区は、次のすべての条件を満たしたものとする。
(a)すべての戦闘員が撤退しており並びにすべての移動可能な兵器及び軍用設備が撤去されていること。
(b)固定された軍事施設の敵対的な使用が行われないこと。
(c)当局又は住民により敵対行為が行われないこと。
(d)軍事行動を支援する活動が行われないこと。
3 諸条約及びこの議定書によって特別に保護される者並びに法及び秩序の維持のみを目的として保持される警察が無防備地区に存在することは、2に定める条件に反するものではない。
4 2の規定に基づく宣言は、敵対する紛争当事者に対して行われ、できる限り正確に無防備地区の境界を定め及び記述したものとする。その宣言が向けられた紛争当事者は、その受領を確認し、2に定める条件が実際に満たされている限り、当該地区を無防備地区として取り扱う。条件が実際に満たされていない場合には、その旨を直ちに、宣言を行った紛争当事者に通報する。2に定める条件が満たされていない場合にも、当該地区は、この議定書の他の規定及び武力紛争の際に適用される他の国際法の諸規則に基づく保護を引き続き受ける。
5 紛争当事者は、2に定める条件を満たしていない地区であっても、当該地区を無防備地区とすることについて合意することができる。その合意は、できる限り正確に無防備地区の境界を定め及び記述したものとすべきであり、また、必要な場合には監視の方法を定めたものとすることができる。
6 5に規定する合意によって規律される地区を支配する紛争当事者は、できる限り、他の紛争当事者と合意する標章によって当該地区を表示するものとし、この標章は、明瞭に見ることができる場所、特に当該地区の外縁及び境界並びに幹線道路に表示する。
7 2に定める条件又は5に規定する合意に定める条件を満たさなくなった地区は、無防備地区としての地位を失う。そのような場合にも、当該地区は、この議定書の他の規定及び武力紛争の際に適用される他の国際法の諸規則に基づく保護を引き続き受ける。
***以上引用***
2の項目だけ読めばよい、と思いますが要するに
「紛争当事者の適当な当局は、」「敵対する紛争当事者」が実際に接敵している状況下において、保持する武力を放棄して「占領に対して開放」しますと「宣言することができる」といったところか。
無防備地域宣言運動全国ネットワークは、2の項目を意図的に省いているとしか思えません。
…だいたい、本来の無防備地域宣言は、紛争にいたって初めて効力をもつ類の性質だろ?これ。
条例を定めたからどうの、という話でもなかろうに。
さらに言えば、ジュネーブ条約って国際法だろ?
加盟していない国には無効なんではないのか?
『第一追加議定書』『加盟国:161カ国(2004年2月20日現在)』 ジュネーブ諸条約の追加議定書 (1977年) - Wikipedia
「敵対する紛争当事者」が国でさえないケースだって考えられるはずだ。
ジュネーブ条約 - Wikipedia
ジュネーブ諸条約 (1949年) - Wikipedia
国際人道法 - Wikipedia
国際法 - Wikipedia
…とりあえず、以上。
後日、気が向いたら追記。
